アクティブレストで筋トレ後の疲労回復を早める!メリットや効果的に回復する方法とは?

運動は、しないよりもした方がいい
筋トレも、しないよりした方がいい

このような考えは広がり始めています。日常会話レベルでこれらの言葉を聞くようになった今日は、運動や筋トレの理解が広がった証とも言えます。しかし、最近では次のような言葉もよく耳にします。

「筋トレ後に疲労しやすい」

筋トレをされている方なら、誰しもこのようなお悩みを抱いた経験があるのではないでしょうか。一般に、筋トレと休息はセットで考えます。しかし、休息日をとっていても、筋トレをおこなった翌日は、カラダの疲労感を覚えている方も少なくありません。この筋肉痛を和らげる方法や回復させる方法はないものかと感じる方も多いのではないでしょうか。

本日お伝えする情報は、そんなお悩みを抱いているあなたのための情報です。

今回のテーマ

筋トレ後の疲労感を少なくしつつ、短時間で疲労回復しよう!

筋トレ×休息をセットで考えるフェーズから、さらに一つ先を考えた疲労回復効果を期待する休息法の実践フェーズへ移行してみてはいかがでしょうか。筋トレを取り入れている今だからこそ、次のフェーズへ移行する必要があります。筋トレとは「休息日込みで筋トレ」です。もし、今まで以上に疲労感の軽減や短時間で疲労回復を望むのであれば、それらの効果の最大化を目指し、休息方法を一工夫してみませんか。

今回、休息方法に焦点をおき、より回復力を高める休息法の一つ「アクティブレスト」についてご紹介いたします。

あなたの暮らしにアクティブレストを取り入れ、より効果的・効率的にカラダをつくりましょう。

筋トレ後に実践!アクティブレストとは

そもそもアクティブレストとは何か。筋トレ後に効果的なアクティブレストとは何かなど。
本章では、これらの内容についてご紹介いたします。

疲労回復に効果あり!?アクティブレストとはなにか

アクティブレスト(Active Rest)とは、和訳では言葉の通り「積極的休息」や「能動的回復」を意味します。

一般的に知られている完全休息法は「なにもしない」「だらだらする」ことですが、これらの方法論とは異なり比較的軽い運動の実践によって、早期の疲労回復をはかる休息法と言えます。

実は、このアクティブレストの歴史は浅く、今はまだ多くの人々に知られているものではありません。しかし、様々な研究によって積極的休息の効果は期待できるものだという認識が広がり始めています。

なぜアクティブレストが疲労回復に有効なのか、それは軽い運動の実践によって適度に筋肉を刺激することで、血液循環を改善させ老廃物を排出することができるからです。

これは、もともとはアスリートの世界で普及した方法です。練習や試合に備え、疲労回復の速度を向上させるために考え出されました。

早期に疲労回復から抜け出すことができれば、同じ期間で比較したときトレーニングの回数を増やすことも可能です。パフォーマンスを高めることができるためです。

アクティブレストを取り入れると…
○→トレーニング日
ー→休息日

○ーーー○ーーー○ー
(通常は10日間で3回の筋トレ)

○ーー○ーー○ーー○
(10日間で4回の筋トレが可能)

→同じ期間でもトレーニング回数を増やすことが出来る!

実際にアクティブレストを取り入れることで、筋肉痛や疲労感が緩和されること、また自律神経が整いリフレッシュにつながることなどが報告されています。

つまり、疲労回復のためには「なにもしない」休息法よりも、適度な運動をおこなうアクティブレストの方が、より高い効果を期待できると言えます。

しかし残念ながら、まだまだ運動を行えばそれでいいという考えのままの人が多いのは事実。

ただ少しずつではありますが、アクティブレストの考え方がスポーツ団体やフィットネスクラブ、ビジネスパーソンなどへと普及され始めています。

そこで、次節では筋トレ後に効果的なアクティブレストについて解説いたします。

アクティブレストに適した運動とは?

積極的休息と言われるアクティブレストですが、具体的にどのような運動を取り入れると疲労感を効果的に軽減できるものなのでしょうか。筋トレ後に有効なアクティブレストについて解説します。

筋トレ後のアクティブレストとして有効なのは、日常生活と比べ運動量は多く、筋トレと比べ運動量は少ないものです。

アクティブレストは程よい運動のこと
筋トレ > アクティブレスト > 日常生活

感覚として、ムリなく・気軽に・ゆったりと取り組めるような運動を選択します。仮に二人以上でおこなうのなら、会話できる程度の運動量・運動時間を目安とします。

この程度の軽い運動量であれば、身体に過度な負荷をかけずに、尚且つ運動の効果を得られるからです。リラックスして取りくみながら、血液循環を促し疲労回復効果を得ることが期待できます。

例えばウォーキングやストレッチ、ヨガなどがそれにあたります。

これらの共通点は低運動量のほか、筋トレに比べ、安定した心拍数を保ちながらリラックスして取り組める点です。心拍数の安定化は、交感神経を静め、副交感神経を高める働きが生まれます。また、筋肉に過度な刺激を加えることなく血液循環の改善効果を見込めるため、カラダを休ませながら回復を望める利点があります。

つまり、以上で述べたように、リラックスしながらできる比較的軽度な運動が、アクティブレストとして適していると言えます。「なにもしない」のでもなく、ハードに行うのでもなく、適度な運動量で実践することが重要です。

そもそも筋トレ実践日の翌日に運動して問題はないのか

筋トレ実践日の翌日、あなたはどのように過ごされていますか。一般に、筋肉を休めるために「なにもしない」一日を過ごされている方もいらっしゃるはず。

結論から言えば、筋トレ実践日の翌日に運動をしても問題はありません。むしろ可能な限りアクティブレストを取り入れるほうが疲労回復に効果的と言えます。

この理由として、本節では時代背景の変化やアクティブレストを行うメリットついてご紹介いたします。

なにもしない休息はケガ予防のため!?時代背景の変化

前述の通り、アクティブレスト=適度な運動は効果的です。しかし、効果的だからと言って限度を超えた無茶な運動をしていれば、誰だってケガをする可能性はあります。

そもそも、筋トレ後に休まなければならないといった考えが広がり始めた理由があるのです。その理由の一つとして、ケガ予防の観点は忘れてはなりません。

振り返れば、昭和の時代から平成初頭くらいまでは熱血ブームでした。

男ならできる!それが限界か!といった風潮があった時代ですが、今も尚、こうした名残を感じていらっしゃる方も少なくないはず。

このような指導法によって、限界を超えても頑張りすぎてしまう人々で溢れていた時代。大きな怪我を経験された方は決して少なくありません。

その後、何もしない休息が有効とされる時代が訪れました。24時間から48時間の休息を必要とする超回復理論を主張される人々や「休みは休むことが大事」という捉え方をされる人々も増え、これらが一般的となった時代です。

そして今現在は、疲労回復効果を期待するアクティブレストの考え方が広がり始めています。それは、より効率的・効果的に筋トレを継続できるように考えられている方法であり、「過度な筋トレ」と「なにもしない休息」のあいだを指す方法です。

過度な筋トレ   ・・・ ケガのリスク 高 / 疲労回復効果 無
アクティブレスト ・・・ ケガのリスク 低 / 疲労回復効果 大
何もしない休息  ・・・ ケガのリスク 無 / 疲労回復効果 小

何もしない休息は、ケガ予防のために取り入れられた側面もありますが、最近ではその風潮も弱まりつつあります。

時代が変わった今「筋トレ×休息」から「筋トレ×回復」へ意識が変わり始めています。

いかに短時間で疲労回復をするかを視野に入れた手法こそ、今の時代の筋トレの在り方ではないでしょうか。

心身のリセットに適している!?アクティブレスト3つのメリット

せっかく筋トレをするのなら、疲労状態でおこなう筋トレよりも心身がリセットされた後の筋トレの方が効果があると思いませんか。筋トレをするのなら、効果的に筋肉強化させたいですよね。アクティブレストによって期待できる効果は、血液循環を改善させ疲労物質を排出するほか3つのメリットがあるのです。

アクティブレストの3つのメリット

アクティブレストには以下の3つのメリットがあります。

  • 自律神経のバランスを整える
  • 睡眠の質を向上させる
  • 筋肉の柔軟性を高め、ケガのリスクを回避できる

自律神経のバランスを整える

アクティブレストは自律神経のバランスを整えることも期待できます。
自律神経とは、交感神経と副交感神経から成り立ちますが、筋トレをしている際、私たちは交感神経が優位になっています。交感神経が優位になると、心拍数は増え、脳の血管は収縮すると言われています。

仮に休息をしないまま筋トレを続けていたのであれば、交感神経が優位になり続けてしまう恐れがあります。言い換えれば、ストレスは増えて身体機能が乱れ、疲れが抜けにくくなる状態です。

あなたが疲れが抜けにくいと感じるのであればアクティブレストはおすすめ。自律神経のバランスを整えられるアクティブレストを活用し、心身のリセットを目指しましょう。

睡眠の質を向上させる

アクティブレストは、睡眠の質を向上を目指す人にもおすすめ。十分に睡眠した翌朝は、心身がリセットされてスッキリした経験が誰しも一度はあるはず。

たとえばジョギングやヨガなどの適度な運動によって、脳内物質のセロトニンが生成されると言われています。セロトニンは、睡眠ホルモンのメラトニンを生成するための材料となり、メラトニンの生成によって睡眠の質が向上する流れが生み出されます。

質の高い睡眠によって心身がリセットされると、次回の筋トレも集中力を保持した状態で臨めます。

筋肉の柔軟性を高め、ケガのリスクを回避できる

筋トレ実践者のあなたにはヨガやストレッチングをお勧めします。なぜなら、筋肉の柔軟性を高められるからです。当然ながら、筋トレ実践時は力を入れます。力を入れる行為とは、筋肉を緊張させてカラダを硬直させる行為です。筋トレ時に力を入れる習慣によって筋肉は硬直化し、関節の可動域が狭まるリスクが発生します。仮に、その状態のまま筋トレを続けてしまっては、ケガのリスクはさけられません。
そこで重要なものがアクティブレスト。ヨガやストレッチング等のアクティブレストを取り入れれば、筋肉の柔軟性を高められ、これらのリスク回避は期待できます。アクティブレストを用いて、いつでも筋トレができるよう万全を期す状態をつくります。

以上のように、アクティブレストを実践することで心身のリセットに適していると言えます。

したがって、筋トレ実践日の翌日に運動を行うことは、むしろ効果的です。筋トレを行った翌日は思い切り休息した方が良いと思われがちですが、アクティブレストを行うことで疲労回復効果を期待できるほか、自律神経のバランスを整えるメリットなども期待できるのです。また、ケガ予防としての休息も重要ですが、今日ではその風潮は弱くなってきています。時代背景を知り、アクティブレストのメリットも理解しておきましょう。

筋トレ後にアクティブレストを用いて効果的に回復する方法3選

アクティブレストについて理解を深めた次のフェーズは、早速実践に入ります。

本章では「いつでも・どこでも・誰でも取り組める!」を基本としたアクティブレストにおすすめの3つの運動についてご紹介いたします。

  • ウォーキング
  • ストレッチング
  • ヨガ

心拍数を抑えたウォーキングでリラックス効果を期待

筋トレを始めたばかりの時期や筋トレが習慣化され始めている時期に陥りやすい疲労感。その筋トレ後の疲労感を軽減させたいあなたにおすすめなのがウォーキングです。

ウォーキングは、有酸素運動の代表格の一つでもあり、気軽に・気楽に取り組める運動の一つ。

一般に、ウォーキングで必要とされている二つの考えは、早歩きと長時間の実践です。主にダイエットにまつわる記事で紹介されていますが、これは早歩きによって心拍数を上げるための歩行法です。

しかし、アクティブレストの観点から言えば、通常時よりも多少早く歩き、ダイエットウォークよりもゆったりとした速度で歩くと効果的。なぜなら、基盤にあるものは、休息法であり疲労回復を目指すものだからです。

そのため、基本はゆったりと歩行します。そして、肩肘の力を抜いて上体をリラックスさせながら、直線上を歩くかのようにまっすぐ歩きます。

しかしながら、いつも同じ場所、同じ時間ばかりを歩いていても味気ないですよね。

実践例として街中ウォーキングや古都の散策のほか、森林浴を味わいながらハイキングに変えても有効です。朝夕の時間を変えるだけでも景色の変化を味わえます。複数人でおこなう際は、会話ができる程度の運動量で、ゆったりと気楽にできる程度の運動量で実践することも効果的です。

筋トレ後の筋肉は休息中としている時間帯でもあります。繰り返しますが、ゆったりと気楽にできる程度の運動量で、アクティブレストの効果を最大化させます。

ウォーキングの実践例
時間 30分~60分
頻度 週2日~3日
心拍 平常時に比べ、高い心拍数
運動量の目安 会話ができる

ポイント
①肩肘の力を抜いて、上体はリラックスしよう
②線上を歩行して、効果的に脚を使おう

筋トレ後に欠かせないストレッチングで心身のリフレッシュ

筋トレ時に必須事項と言える考えの一つとして、ストレッチングは欠かせません。ストレッチングの基本動作は筋肉の弛緩。

一般に筋トレの基本動作は、筋肉を引き締める動作が主です。ウエイトトレーニングなどの筋トレの場合、ご自身の体重と同等のウエイトを用いる場合もあるでしょう。そんなとき、緊張してしまった筋肉がゆるみにくい状況が発生してしまいます。

そこで必要とする方法がストレッチングです。

筋トレによって筋肉を引き締める時間を作り、ストレッチングによって意図的に筋肉をゆるめる時間を作りだします。筋肉を引き締めたりゆるめたりすることによって、筋肉はポンプのように働き血管に圧力をかけます。血管を圧迫し続けてしまえばカラダへの負担が大きくなります。しかし、適度に圧迫させてはゆるめるサイクルを生み出すことで、血流促進に繋がり回復効果が期待できると考えられます。

また、ただ取り組むのではなく、イメージを加えながら取り組みます。例えばファーストステップとして、野球の硬式ボールのような硬いイメージは筋トレ。一方、野球の軟式ボールよりも、さらに柔らかいテニスの軟式ボールのようなの柔らかさのイメージはストレッチに適しています。ここでは、筋トレ後のアクティブレストに焦点をおくため、後者を選択します。物体のイメージはどんなものでも構いませんが、想像力をフル活用したストレッチングで、引き締めた筋肉を和らげられると期待できます。

つまりは、筋トレとストレッチングはセットで考えられます。

筋トレだけを実践するのではなく、アクティブレストの一つとしてストレッチングを取り入れ、疲労低減・疲労回復を目指してみてはいかがでしょうか。

ストレッチングの実践例
時間 30分~60分
頻度 週2日~3日
心拍 平常時のように安定する程度
運動量の目安 筋肉が伸びていると自覚できる

ポイント
①筋トレとストレッチングはセットで考えよう
②柔らかい筋肉を育てるつもりで実践しよう

アクティブレストの効果を最大化!休息法としても知られているヨガを実践

休息法としても知られているヨガは、アクティブレストの一つとして有効です。なぜなら、呼吸法を用いているため、副交感神経の働きを優位に働かせ、心身をリラックスへと導いてくれるのです。

例えば、一般に運動要素が強いヨガですが、呼吸法を用いることで、筋肉を内から可動させられると考えられています。呼吸法を繰り返している内に肺の可動域は自然と広がり、呼吸が深まるにつれてリラックス感を覚え始めます。

リラックしてきたころには、筋肉の緊張は解れ、心地いい「やわらかな集中状態」の時間を味わい始めます。

つまり、ココロとカラダをリラックスさせるヨガは、アクティブレストとしても有効です。筋トレによって身体疲労があるのであれば、比較的リラックスしたペース配分でできるヨガをおこない、内外からリセットしてみてはいかがでしょうか。

ヨガの実践例
時間 30分~60分
頻度 週2日~3日
心拍 平常時に比べ穏やか
運動量の目安 リラックス感を覚える

ポイント
①呼吸法を用いてリラックス効果を高めよう
②ヨガ実践中の“やわらかな集中状態”を味わおう

まとめ:筋トレ後の疲労回復に有効であるアクティブレストを取り入れよう!

誰しも、筋トレ後の疲労感が抜けない経験はありますよね。しかし、だからこそ休息法を考える必要があるのではないでしょうか。

「なにもしない休息」も大切ですが、「積極的休息」も大切です。より良い回復によって、より良い筋トレへと繋がります。筋トレとは「休息日込みで筋トレ」です。さらに休息を一工夫して先へ進むと、筋肉は加速度的に進化するとも考えられます。

最近になって筋トレを始めたあなたも、筋トレを習慣化しているあなたも。

筋トレ後の疲労で悩んでいるのなら、これら疲労回復効果を期待できるアクティブレスト(積極的休息法)を試してみましょう!

筋トレ後のアクティブレストは有効!

  1. アクティブレスト(積極的休息)はアスリートの世界で普及した休息法
  2. 疲労回復に効果的「筋トレ×休息」から「筋トレ×回復」へ
  3. 適度な運動は心身のリセットに適している

アクティブレストの効果を最大化する運動

  1. 心拍数を抑えたウォーキングでリフレッシュ
  2. 筋肉をゆるめるストレッチングは筋トレとセットで考える
  3. ヨガの呼吸法を用いてココロとカラダをリラックス

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