筋肉量が落ち始める期間と対策について徹底解説!実は心配しすぎる必要はない?

筋肉量が落ち始める期間と対策方法

筋トレをしている誰もが懸念することは、筋肉量が低下してしまうことではないでしょうか。
せっかく頑張って鍛えてきたのに、筋トレを行わない日が続くと筋肉量が減少していきます。
しかし、日常生活の都合やモチベーションの低下などで、どうしてもトレーニングできない日が続いてしまうことがあります。

筋トレできない日が1〜2週間続いただけで、筋肉が減って身体がしぼんだような気がすることも少なくありません。
そこで今回は、筋肉量が低下し始める期間と筋肉量を維持するための方法や、筋分解を防ぐ効果のあるサプリメントについて、次のポイントを詳しく解説していきます。

この記事でわかること

  1. 筋肉を全く動かさない生活を送ると、筋肉量も筋力も大幅に低下してしまう
  2. 筋トレを2〜3週間ほど休むと身体がしぼむような感じがするが、実は筋肉中の水分量の減少が原因
  3. 筋トレを数週間以上行わないと筋肉量が低下し始めるが、筋トレの経験が長いほど減りにくい
  4. 筋トレの経験が1年以上になるとマッスルメモリーが有効になるため、筋肉量が減少しても短期間で復活できる
  5. 筋肉量を維持するためには、コンパウンド種目を主体としたトレーニンググを週に1回だけ行うと良い
  6. 必須アミノ酸の摂取量を増やすと、身体が動かせない状態でも筋分解を防ぎやすくなる
  7. 筋肥大には停滞期間が存在するので、一時的なリフレッシュが筋肥大を促進させることもある

Contents

筋肉を全く動かさない状態にすると、筋肉量はすぐに減少してしまう

実は、筋トレの経験者がしばらく筋トレから離れて「通常の日常生活」を送った場合、どれくらい筋肉量が低下するのかを示した研究結果は報告されていません。
一般的に、筋肉量の低下についての研究データは、「片足をギプスで固定」するというような状況で行われているからです。

筋肉を全く動かさないと、筋肉量は1日あたり0.5〜0.6%ほど減少し、筋力は0.3〜4.2%も低下する

2008年にマックマスター大学のGlover氏らが、筋肉の不活動状態が筋タンパク質の合成を阻害すると報告しました。
この実験では、20代の男女が被験者となり、片足をギプスで固定して大腿四頭筋が活動できないようにしました。
その状態で2週間が経過した後、筋タンパク質の合成作用が抑制されてしまうことが分かったのです。

さらに、2013年のWall氏らによる研究では、そういった筋肉の不活動状態によって、1日あたりで筋肉量は0.5〜0.6%ほど減少し、筋力は0.3〜4.2%も低下することが明らかになりました。
つまり、筋肉をまったく動かさない寝たきりのような生活を送ると、筋肉量は恐ろしい早さで減少してしまうのです。

ただし、日常生活の都合やモチベーションの低下などで筋トレを行えない場合、身体は通常の活動を行っているので、これらの研究で示唆されているような筋肉の減少量は全く当てはまりません。
実は、通常どおり筋肉を動かしている場合は、筋肉量の減少はすぐに始まらないことが分かっています。

参考:Glover EI, et al. Immobilization induces anabolic resistance in human myofibrillar protein synthesis with low and high dose amino acid infusion. J Physiol. 2008 Dec 15;586(24):6049-61.

参考:Wall BT, et al. Skeletal muscle atrophy during short-term disuse: implications for age-related sarcopenia. Ageing Res Rev. 2013 Sep;12(4):898-906.

筋トレをしないと筋肉がすぐに減るように感じるのは錯覚で、実際は数週間程度ならほとんど減少しない

筋トレ愛好家は、筋肉を増やすのがいかに大変で時間が掛かるかということをよく知っているため、筋トレできない日が続くと不安になりやすいものです。
しかし、日常生活の都合や健康上の理由など、何らかの事情でトレーニングできなくなってしまうことがあります。

筋トレできない日がしばらく続くと、筋肉が一回り小さくなったように感じたり、ウエイトの重量が下がってしまったりすることがあります。
ところが、実際にどれくらい筋トレを休んだら筋肉量が減るのかは、現在の筋肉量や筋トレの経験年数によって大きく変わるのです。
そこで、科学的な根拠を元に、多くの筋トレ愛好家が心配している疑問を紐解いていきましょう。

トレーニングを行わないとまず筋力が低下するが、筋肉量自体がすぐに減り始めるわけではない

トレーニングできない日数と筋肉量減少の関係性に関しては、最大筋力と筋肉量を分けて考える必要があります。
なぜなら、筋トレ愛好家にとって何よりも大切なのは、最大筋力ではなく筋肉量だからです。
したがって、競技を行っている選手とは重要な点が異なるのです。

筋トレを長期間休んで筋肉が減少までには、2つの段階があります。
最初に筋力が低下し始めますが、トレーニングの経験年数に関わらず、3週間ほど休むと明らかな筋力低下を感じるようになります。
筋力が高いほどその低下度合いも著しく、高い筋力が求められるアスリートでは2週間程度で最大筋力の低下が認められるようになります。

筋力が低下する段階では筋肉量はまだ減少しないので、筋トレ愛好家にとっては大きな問題になりません。
身体はできるだけエネルギーを節約しようとするので、筋肉を動かさない状態がしばらく続くと、脳の指令によって筋肉を一時的に休止させるのですが、筋トレを再開すると筋力はすぐに回復します。

筋トレを2〜3週間ほど休むと「除脂肪体重」が減少し始めるが、そこには水分量減少というカラクリがある

一般的に、筋肉量は「除脂肪体重」と呼ばれる、体重から体脂肪を差し引いた重量で示します。
これまでに報告されている研究では、筋トレを2〜3週間休むと除脂肪体重が減少し始めることが分かっています。
しかし、実は除脂肪体重は筋肉量そのものを示すわけではないので、注意が必要です。

筋トレを2〜3週間休むと身体がしぼんで見えるのは、単に筋肉中の水分が減っただけ

実は、筋トレを2〜3週間休むと筋肉量が減ってしまったように感じるのは、筋肉中のグリコーゲンと水分が減っているだけで、筋肉量そのものが減少したわけではないのです。
2001年にMujika氏らが行った研究によると、トレーニングを2週間休むと筋肉中のグリコーゲンが約50%も減少することが明らかになっています。

グリコーゲンとは糖質の一種で、肝臓や筋肉に蓄えられており、運動時のエネルギー源として使用されます。
身体はあまり使われないものは削減する傾向にあるので、筋トレをしない日がしばらく続くとあまり必要ないと判断され、筋肉中のグリコーゲンが減少すると考えられます。

また、グリコーゲンは水分を筋肉へ引き込む性質があり、グリコーゲン1gに対して水分3gが結びつきます。
したがって、筋肉中のグリコーゲンが減少するとそれだけの水分もなくなるため、結果的に除脂肪体重が減少することになるのです。
しかし、筋肉量そのものは減少していないので、心配する必要はありません。

参考:Iker Mujika, et al. Muscular charateristics of detraining in humans. 2001 Aug;33(8):1297-303.

休息時間が1ヶ月以上になると筋肉量が減少し始めるが、減少速度は筋トレ経験の長さによって異なる

前日したとおり、2〜3週間程度の休養なら筋トレ経験の長さに関わらず、筋肉量の減少はほとんどないことが分かっています。
しかし、休息期間がさらに長引くと、大量の筋肉を維持するエネルギーを節約するために、今度は筋肉量が減り始めるので注意が必要です。
実は、筋肉量の減少速度は筋トレ経験の長さによって異なり、初心者ほど筋肉が早く減ってしまうのです。

筋トレの初心者は筋肉の減少が早く、経験年数が長いとなかなか減らない

トレーニングから1ヶ月以上離れる場合は、筋トレの経験年数によって筋肉量の減少速度が変わります。
実は、筋トレの経験が長いほど筋肉量の減少も遅くなるのです。
例えば、筋トレを3年以上続けて体格がしっかり出来上がっている場合は、3ヶ月くらい筋トレを休んでも筋肉量はほとんど減りません。

しかし、筋トレの経験が1年に満たない初心者が3ヶ月も筋トレを休むと、身につけた筋肉量の半分くらいを失ってしまうかもしれません。
つまり、筋トレの経験が長いほど身体に筋肉が根付いているため、休養期間が長くなっても筋肉量が減少しづらい傾向にあるのです。
筋力は下がってしまいますが、筋トレを再開すればすぐに回復します。

また、筋トレの初心者は後述する「マッスルメモリー」がまだ働いていないため、筋トレを始めてから1年以内で筋トレから長期間離れてしまうと、筋肉量が減った後に回復させるのに時間が掛かってしまいます。
したがって、筋トレ初心者はできるだけ筋肉量を維持できるように努める必要があります。

参考:『一度つけた筋力を維持するには?(246〜247ページ)』ー「石井直方の筋肉まるわかり大事典」(石井直方著)

筋トレの経験年数が1年を超えている場合は、マッスルメモリーがあるので筋肉量の復活が早くなる

筋トレの経験が長くなるほど、トレーニングから離れたときの筋肉量の減少速度が遅くなることが分かりました。
さらに、筋トレ上級者には「マッスルメモリー」という心強い味方がいるので、もし筋肉量が減ってしまったとしても、すぐにまた元の逞しい肉体に戻すことができるのです。

マッスルメモリーとは、筋細胞のコアの数が記憶されているというシステム

実は、私たちの身体にはマッスルメモリーと呼ばれる筋肉の記憶があるのです。
一度身についた筋肉量がしばらく維持されると、その後もし筋肉量が減ったとしても、元の逞しい身体に早く戻せるようになります。
信じがたいことかもしれませんが、これは科学的にも実証されている事実なのです。

筋トレによって筋肉が大きくなるために、まずは筋細胞自体が成長します。
しかし、筋細胞自体の大きさには限界があるので、ある程度大きくなると筋細胞の数を増やすために「コア(核)」が増殖します。
実は、筋トレで筋肥大するときに一番大変なのは、このコアの増殖なのです。

マッスルメモリーでは、長期間筋トレができずに筋肉量が減ってしまった場合でも、コアの数が記憶されています。
そのため、筋トレを再開したときに一番面倒なコアの増殖をスキップしてどんどん筋肥大できるので、驚くほど早く筋肉量を元に戻すことができるのです。

しかし、このマッスルメモリーは筋トレを初めてから半年程度では、まだ機能していません。
最近の研究によれば、筋トレを始めてから1年以上は経過しないと、マッスッルメモリーが有効にならないことが分かっています。
逆に言うと、一度マッスルメモリーが働き始めると、増殖した筋細胞のコア数は少なくとも10年以上は保存されます。

参考:『筋肉を成長させるメカニズム㈰(146〜149ページ)』ー「石井直方の筋肉の科学」(石井直方著)

筋肉量をできるだけ減らさず維持するためには、短時間の効率的な筋トレを行おう

これまで解説してきたように、筋トレから2〜3週間ほど離れていても、筋肉量の減少はごく微量なので心配する必要はありません。
したがって、海外旅行等で数週間トレーニングができない場合でも、心置きなくバカンスを楽しむことができます。
しかし、日常生活の都合やモチベーションの低下などで、恒常的にトレーニング時間を確保できない場合は注意が必要です。

前述したとおり、筋トレの経験年数が長い場合は筋肉量の減少も遅いので問題ありません。
しかし、筋トレ初心者の場合は筋肉の減少も速いので、何らかの対策を講じる必要があります。
そのために最も効果的なのは、短時間の筋トレを行うことです。

定期的に筋肉へ刺激を送り続けるだけで、筋肉量を維持することができる

筋トレに十分な時間を確保できない場合や、モチベーションがなかなか高まらない場合は、筋肥大ではなく現在の筋肉量維持に努めましょう。
実は、ただ筋肉量を維持するためにトレーニングを行う場合は、週1回でも十分だということが分かっています。
しかも、効率的なメニューを組んで実践すれば、全身の筋肉量を維持できるのです。

具体的には、トレーニングのボリュームを減らして強度を維持します。
例えば、これまで1日1時間のトレーニングを週4回行っていた場合は、それを週1回1時間のメニューにまとめます。
1日で上半身と下半身を鍛えるため、筋トレのボリュームは大幅に減ってしまいますが、定期的に筋肉へ刺激を送り続けることが重要なのです。

つまり、筋肉量を維持するためには強度を維持してボリュームを減らせば良いので、効率的なコンパウンド種目のみ行うようにしましょう。
上手にメニューを組み立てられれば、週1回のトレーニングだけで全身の筋肉量を十分に維持できるのです。

筋トレの時間をできるだけ短縮したい場合は、コンパウンド種目だけ行うようにすると良い

筋トレの種目は、ショルダープレスのような複数の筋肉群を同時に鍛えられる「コンパウンド(多関節)種目と、サイドレイズのような特定の筋肉に絞ってピンポイントで鍛える「アイソレーション(単関節)」種目に分けられます。
トレーニングの時間を短縮するためには、コンパウンド種目とアイソレーション種目のどちらが効率的なのでしょうか?

コンパウンド種目は、短時間で複数の筋肉に強い刺激を与えられるので効率的

2017年12月に、Paoli氏らは両者のトレーニング種目の効果を計測するために、コンパウンド種目とアイソレーション種目のどちらかを行うグループに分け、週3回のトレーニングを8週間続けるという実験を実施しました。
なお、総負荷量を同等にするために、コンパウンド種目は6〜8RMで行い、アイソレーション種目は12〜18RMで行いました。

その結果、両グループの筋肉量の増大や体脂肪量の減少効果に違いはありませんでしたが、重要な点はアイソレーション種目のレップ数が非常に多いことです。
筋肥大の効果には総負荷量が重要なので、アイソレーション種目で筋肥大効果を得るためには、レップ数を多めにする必要があります。

つまり、アイソレーション種目は時間が掛かるので、短時間で筋肉へ強い刺激を与えるためにはコンパウンド種目が圧倒的に有利なのです。
コンパウンド種目は複数の筋肉群を同時に鍛えることができるので、種目を厳選すれば筋トレのメニューを大幅に効率化できます。
では、具体的にはどのようなメニューを組み立てればいいのでしょうか?

参考:Paoli A, et al. Resistance Training with Single vs. Multi-joint Exercises at Equal Total Load Volume: Effects on Body Composition, Cardiorespiratory Fitness, and Muscle Strength. Front Physiol. 2017 Dec 22;8:1105.

大胸筋・大腿筋・広背筋・脊柱起立筋を鍛えられるコンパウンド種目を行おう

一度鍛えた筋肉を維持するためには、トレーニングの強度を維持することが大切です。
高強度のトレーニングを効率的に行うためには、コンパウンド種目のみ行うのがオススメです。
その中でも次のような種目を行うと、1日1時間のトレーニングを週に1回行うだけで全身の筋肉量を維持できます。

  • バーベル(ダンベル)ベンチプレス
  • バーベル(ダンベル)スクワット
  • バーベル(ダンベル)デッドリフト
  • バーベル(ダンベル)ベントオーバーロウ
  • バーベル(ダンベル)ショルダープレス

上記5種目を全て行うのが面倒だという場合は、次の3種目のみを行うことでも筋肉量をおおむね維持できます。
いずれのメニューでも1時間以内で十分こなせる分量なので、週末の時間を利用してトレーニングできます。
なお、負荷に関しては1セット8〜12回を3セット行うようにしましょう。

  • バーベル(ダンベル)ベンチプレス
  • バーベル(ダンベル)スクワット
  • バーベル(ダンベル)ベントオーバーロウ

参考:『一度つけた筋力を維持するには?(246〜247ページ)』ー「石井直方の筋肉まるわかり大事典」(石井直方著)

筋肉量を維持するためには、必須アミノ酸の摂取量を増やすことが大切

これまで解説してきたように、筋トレの経験が1年以上ある中級者の場合は、2〜3週間程度トレーニングを休んでも筋肉量は減りません。
しかし、筋トレの経験がまた半年くらいの初心者の場合や、中級者以上でもやむを得ない事情で筋トレを1ヶ月以上休む場合は、残念ながら筋肉量は減少していってしまいます。
それでは、できるだけ筋肉量を維持する方法はないのでしょうか?

必須アミノ酸の摂取量を増やすことで、筋肉の分解を防ぐことができる

冒頭で解説したように、筋肉が全く動かない不活動状態になると、タンパク質を摂取しても筋タンパク質の合成が生じにくくなってしまいます。
筋分解を防いで筋肉量を維持するためには、こういった「合成抵抗性」を改善して、タンパク質が合成されやすくする必要があります。
実は、その方法はいたってシンプルなものなのです。

アメリカ合衆国のテキサス大学のPaddon-Jones氏らは、2004年に30代の男女を被験者として行った実験の結果を報告しました。
この実験では、被験者を2つのグループに分けて4週間もの間ベッドで安静に過ごさせて、その後の筋タンパク質の合成と分解のバランスを計測しました。

両グループで異なるのは、片方は必須アミノ酸(EAA)を1日16.5g摂取して、もう一方は摂取しないということです。
この実験の結果、EAAを摂取したグループでは筋タンパク質の合成作用が増大して、筋肉量の分解を防ぐことができたのです。
つまり、必須アミノ酸の摂取量を増やすことで、筋肉量を維持しやすくなります。

参考:Paddon-Jones D, et al. Essential amino acid and carbohydrate supplementation ameliorates muscle protein loss in humans during 28 days bedrest. J Clin Endocrinol Metab. 2004 Sep;89(9):4351-8.

プロテインは必須アミノ酸を全て含んでおり、BCAAやHMBにはロイシンが多いので筋分解を防ぎやすい

必須アミノ酸とは、人体に必要なアミノ酸20種類のうち、体内で合成できないため食品等から摂取する必要がある9種類のことです。
必須アミノ酸を全て含んでいて、最も摂取が容易なものはプロテインです。

また、BCAAやHMBにはロイシンの含有量が多いのでオススメです。
ロイシンは必須アミノ酸の一種で、筋タンパク質の合成作用を高める効果が特に高いことが分かっています。
したがって、プロテインとBCAA、さらにHMBのサプリメントを活用すると、筋分解をできるだけ防ぐことができます。

このように、どうしても筋トレできない日が続く場合は、タンパク質とアミノ酸の摂取量を増やすようにしましょう。
ただし、こうしたサプリメントを摂取したからといって、筋肉量の維持に劇的な効果があるわけではありません。
全く身体を動かさないと筋肉量は少しずつ減ってしまうので、前述したような効率的な筋トレメニューを実践するようにしましょう。

筋肥大には停滞期間が存在するので、一時的な休息が逆に筋肥大を促進させることもある

筋肥大は上り坂のように順調に進んでいくのではなく、階段のようにいくつもの段階を経て進んでいくため、伸び悩む停滞期というものが存在します。
筋トレ初心者のうちは、すべての運動が新たな刺激になり、元々の筋肉量も少ないのでどんどん成長していきます。

しかし、1年ほど経過して中級者になるころには、最初の停滞期を経験することになります。
さらに経験を積むと、頻繁にこの停滞期を経験することになります。
頑張って身体を鍛えてもなかなか筋肉が大きくならないので、モチベーションが下がってしまうことも少なくありません。

筋肥大が停滞し始めたら、思い切って2週間程度の休養をとると、停滞を打破できることもある

そんなときは、むしろ2週間程度の休息をとることで、筋肉の停滞をリセットすることができるかもしれません。
熱心に筋トレを行っている人は、知らず知らずのうちに筋肉に疲労が蓄積しています。
その場合は、数日程度の休息では足りないので、思い切って1〜2週間の休養をとってリフレッシュしてみることも有効です。

いずれにせよ、日常生活の都合や海外旅行などで2週間程度筋トレを休む場合は、筋肉量の減少を心配する必要は全くありません。
むしろ、そういった心配はストレスを蓄積されるので、むしろ筋肉に大きな悪影響を及ぼしてしまいます。
旅行を楽しむときはしっかり楽しみ、病気や怪我などのときはしっかり身体を休ませることを第一に考えましょう。

何らかの事情で筋トレができないときでも、状況に応じた対策を講じて筋分解を防ごう

今回は、筋肉量が低下し始める期間と筋肉量を維持するための方法や、筋分解を防ぐ効果のあるサプリメントについて、次のポイントを詳しく解説してきました。

今回のまとめ

  1. 筋肉を全く動かさない生活を送ると、筋肉量も筋力も大幅に低下してしまう
  2. 筋トレを2〜3週間ほど休むと身体がしぼむような感じがするが、実は筋肉中の水分量の減少が原因
  3. 筋トレを数週間以上行わないと筋肉量が低下し始めるが、筋トレの経験が長いほど減りにくい
  4. 筋トレの経験が1年以上になるとマッスルメモリーが有効になるため、筋肉量が減少しても短期間で復活できる
  5. 筋肉量を維持するためには、コンパウンド種目を主体としたトレーニンググを週に1回だけ行うと良い
  6. 必須アミノ酸の摂取量を増やすと、身体が動かせない状態でも筋分解を防ぎやすくなる
  7. 筋肥大には停滞期間が存在するので、一時的なリフレッシュが筋肥大を促進させることもある

筋トレ愛好家が抱える不安のひとつが、筋トレできないときの筋肉量の減少です。
しかし、筋トレをしないとすぐに筋肉が痩せてしまうように感じるのは、実は筋肉中の水分量が減っているだけなので気にする必要はありません。
筋トレできない期間が長くなってしまう場合は、プロテインやBCAA、HMBなどのサプリメントを活用すると筋分解を抑えることができます。

それでも、筋トレをしないと筋肉量は少しずつ低下してしまうので、可能な限りトレーニングを続けるようにしましょう。
筋肉量を維持するためには、コンパウンド種目を主体とした効率的なメニューを実践することで、週に1回だけのトレーニングで筋肉量を維持できます。
状況に応じた対策を講じることで、大切な筋肉量を維持しましょう!

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