筋トレとタバコは関係ない?致命的な悪影響がない理由を徹底解説!

筋トレを頑張っている人は、できるだけ効率よく筋肉を付けたいはず。
近年では喫煙家の方も健康のために筋トレをするという人が増えています。

でも、タバコにはいろいろな害があると言われています。
筋肉にも悪影響がありそうな気がしますよね。

「筋トレをするならタバコは絶対ダメ!」という論調が目立ちますが、実際のところタバコは筋トレにどのような悪影響があるのでしょうか?

「タバコは筋トレに悪影響があるの?」
こんな疑問を感じている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は、喫煙は筋トレにそれほど致命的な悪影響は与えません。(もちろん、そもそも健康上の話をすると止めることに越したことはありません!)
筋トレと喫煙の関係と、タバコとの正しい付き合い方を理解することで、愛煙家の方も筋トレを成功させることが十分に可能なのです。

この記事でわかること

  1. 喫煙でビタミンCの欠乏や肺活量の低下が起こる
  2. タバコの有害物質は肝臓の機能を低下させてしまう
  3. 喫煙は筋トレに致命的な悪影響は与えない
  4. 無理に喫煙するストレスの方が筋肉に悪影響を与えやすい
  5. ただし筋トレ直後の喫煙は絶対に止めよう
  6. サプリメントを有効活用して不足した栄養素を補おう

今回は、筋トレと喫煙との関係と、タバコとの付き合い方について詳しく解説していきます!

タバコはやっぱり健康に悪影響を及ぼすという事実

タバコは百害あって一理なしと言われています。
実際にタバコにはさまざまな害があり、代表的なものは次のとおりです。

  • 肝機能が低下する
  • 腎機能が低下する
  • 肺機能が低下する
  • 各種ガンを発症しやすくなる
  • 心筋梗塞などの血管病を発症しやすくなる
  • 骨粗鬆症になりやすくなる
  • 歯の黄ばみや歯周病などで口内環境が悪化する

とても恐ろしいですよね…。
いろいろな臓器の機能が低下して、さらにガンにもかかりやすいと言われています。
タバコは吸わないに越したことはないのですが、愛煙家はどうしても吸ってしまいますよね。

しかし、自分でそのリスクをしっかり理解したうえで使用するなら、タバコには次のような良い点もあります。

  • 脳を活性化させて集中力を高める
  • 気分を落ち着かせる

また、大抵の臓器はタバコで機能が低下してしまったとしても、禁煙すると次第に機能を取り戻すので、タバコで臓器が完全に壊れてしまうというわけではありません。
女性は11年、男性は20年もの期間を要しますが、禁煙を続ければ非喫煙者と同じような健康体に戻ることができます。

では、タバコは筋トレにも悪影響を及ぼしてしまうのでしょうか?
その関係性について詳しく見ていきましょう。

タバコが筋トレにも悪影響を与える。主な3つのこと

さて、最も気になるのが筋トレとタバコの関係なのですが、実はタバコが筋トレに及ぼすと考えられる大きな悪影響は、次の3つに絞られます。

  • ビタミンCの破壊
  • 肺活量の低下
  • 肝機能の低下

タバコを吸うとビタミンCが破壊されてしまう

タバコを吸うと体内のビタミンCが大量に破壊されてしまいます。
タバコに含まれている有害物質と対抗するために、ビタミンCが大量に必要になるからです。

まず、タバコにはニコチンやタールなどの有害物質が含まれており、体内で活性酸素を発生させます。
活性酸素は有害なので、体はこれと戦わなければなりません。
そのため、体は活性酸素から細胞を守るために、抗酸化作用のあるビタミンCを総動員します。

さらに、タバコに含まれる有害物質を解毒するための酵素も大量に分泌されるのですが、その酵素がまたビタミンCを破壊してしまいます。
有害物質とビタミンCを区別することができず、一緒にまとめて攻撃してしまうからです。

こういった負の連鎖が体内で起こるので、タバコを吸うと体内のビタミンCがどんどん失われてしまうのです。
そのため、喫煙者は少なくとも非喫煙者の2倍のビタミンCを摂取する必要があると言われています。

喫煙によって肺活量が低下してしまう

タバコを吸うとその煙はすべて肺に流れていきます。
吸い込んだ空気は気管支を通り、その先にある肺胞(はいほう)と呼ばれる小さな袋に行きます。
したがって、タバコの煙で最も悪影響を受けるのは気管支と肺胞です。

タバコを吸い続けると気管支や肺胞に炎症が起こり、最終的には肺胞が破壊されて、ひどい場合は肺が空洞化してしまいます。
このように肺がダメージを受けると、肺活量が低下してしまいます。

肺は主に体内へ酸素を取り込むところなので、肺活量が低下すると体内に取り込める酸素の量が減ってしまいます。
スポーツのときに呼吸が苦しくなったり、スタミナが低下しやすくなったりします。

なんだか恐ろしい話ですよね。
でも、禁煙すると肺の機能は次第に回復していくのでご安心ください。
残念ながら一度破壊されてしまった肺胞を元に戻すことはできませんが、禁煙することで肺の機能は正常に回復していくのです。

タバコで肝機能が低下することでアミノ酸が生成できなくなる

肝臓の最も重要な働きは、有害物質を解毒することです。
タバコには様々な有害物質が含まれているため、喫煙すると解毒のために肝臓がフル稼働します。
私たちは肝臓がなければタバコを吸うことはできないと言われるほどです。

特にタバコに含まれるアセトアルデヒドは肝臓に大きな負荷をかけます。
(タバコにはニコチンの吸収と効果の増幅のため、アセトアルデヒドが添加されています。)

飲酒が肝臓に悪いと言われるのも、アルコール分解の際にアセトアルデヒドが大量に生成されてしまうからなのです。

筋トレ愛好家にとって、肝臓の機能低下は非常に厄介な問題です。
筋肉を大きく成長させるためには、肝臓の働きが欠かせないからです。

筋肉を合成するためには大量のアミノ酸が必要ですが、そのアミノ酸は主に肝臓でタンパク質から生成されます。

ところが、喫煙者は肝臓の機能が低下しているため、こういったアミノ酸を生成する作用も弱くなってしまうのです。

アミノ酸が少なくなると筋肉の合成が効果的に行えないため、喫煙による肝臓の機能低下は超回復を阻害してしまうことに繋がります。

しかし、肝臓は極めて重要な臓器なので、逞しい再生機能が備わっています。
肝臓は3分の2を失ってしまっても元のように再生することができるので、喫煙を控えると肝臓の機能は次第に回復していきます。

しかし喫煙は筋トレに致命的な悪影響を与えるわけではない

筋トレに影響する主なタバコの害を挙げましたが、どちらも非常に大きな悪影響のように思われます。
しかし、実際のところはそれほど深刻な影響ではないのです。

コラーゲンを生成するために必要なビタミンCは比較的簡単に補える

タバコを吸うと体内のビタミンCが破壊されてしまいます。
ビタミンCは皮膚や細胞の元になる「コラーゲン」を生成するために必要です。

筋肉を作るためにもビタミンCが必要なのですが、タンパク質やビタミンB群と比べると、その重要度は低いのです。

ただし、ビタミンCが不足すると免疫力が低下します。
筋トレの後はリンパ球の働きが弱くなるため、体の免疫システムが低下して風邪をひきやすくなります。
筋トレを頑張っている愛煙家の方は、特に免疫システムが低下していることが多いので、注意が必要になります。
せっかく筋トレを頑張っても頻繁に風邪をひいてしまうのは厄介ですよね。

しかし、ビタミンCは摂取が簡単で、サプリメント等でも簡単に補うことができるのでご安心ください。
ビタミンCは水溶性ビタミンであるため、多めに摂取しても問題ありません。
余分なビタミンCは尿として流れるので、体に蓄積してしまうことがないからです。

このように、タバコを吸ってビタミンCが破壊されてしまうのは、それほど深刻な悪影響ではありません。

肺活量の低下は筋トレにあまり影響しない

先ほど説明したように、タバコを吸うと肺活量が低下します。
タバコの煙に含まれている有害物質が、肺の細胞にダメージを与えてしまうからです。
肺活量が低下すると、体内に取り込める酸素の量が減ってしまいます。

これは、大量の酸素を必要とするスポーツには致命的な影響です。
酸素が不足すると、パワーを発揮しにくくなったりスタミナが減ってしまったりするからです。
しかし、筋トレは有酸素運動ではありません。

筋トレは瞬発力を発揮する無酸素運動なので、タバコを吸って肺活量が落ちたところで、それほど影響があるとは考えられません。
ただし、スタミナは低下するので、非喫煙者と比べるとどうしても疲れるのは早くなってしまいます。

スタミナや集中力の低下もBCAAなどのサプリメントで補充することができるので、大きな問題にはなりません。

十分なアミノ酸を供給するためにもタンパク質を多く摂取しよう

喫煙による肝臓の機能低下は、筋肉の超回復の働きを阻害してしまいます。
体内でタンパク質を有効活用しにくくなるため、筋肉へ十分なアミノ酸を供給しづらくなるからです。

しかし、こちらも対処法はあります。
タンパク質を多めに摂取することで、肝臓の機能低下を多少は補うことができるのです。
BCAAやクレアチンなどのアミノ酸も併せて摂取することで、超回復の働きをサポートすることもできます。

タバコは健康に様々な害を与えてしまいますが、筋トレに限っていうと実はそれほど大した悪影響はありません。
むしろ、無理に禁煙しようとする方が、筋肉に大きな悪影響があるのです。

ストレスを溜めるくらいなら、無理にタバコを我慢しない

タバコを我慢すると、ストレスを感じてしまいますよね?
タバコに含まれるニコチンには中毒性があるため、愛煙家はタバコを吸わないとイライラしやすくなります。
こういったストレスは、実は喫煙自体よりも筋肉に大きな悪影響があるのです。

人間の体はストレスを感じると「コルチゾール」と呼ばれるホルモンを発生させます。
恐ろしいことに、このコルチゾールは体内のタンパク質を分解してしまうのです。

このホルモンは別名「ストレスホルモン」とも呼ばれています。
現代人の体が食生活のわりに筋肉が少ないのは、ストレス社会が原因ではないかとも考えられています。

筋トレを成功させるためには、ストレスをできるだけ抑えるか、ストレスに耐えるようなメンタルトレーニングが必要なのです。

このように、筋トレのために無理して禁煙しようとすると、かえってそのストレスが筋肉に悪影響を及ぼしてしまいます。
タバコは健康に害があるので、できるだけ禁煙したいと思うかもしれません。

しかし禁煙するのは難しく、もし失敗したときの反動はとても大きいので、まずは少しずつ喫煙数を減らしていき、無理してストレスを感じないようにしましょう。

筋トレ直後の喫煙は絶対に止めよう

先ほど説明したように、喫煙は筋トレに致命的な悪影響は与えません。
プロのボディビルダーにも愛煙家がいるくらいですから、タバコを吸っていても問題なく筋肉を大きくできます。

しかし、絶対に喫煙を我慢すべきタイミングがあります。それは筋トレ直後です。

筋トレ直後にタバコを吸ってしまうと、せっかくのトレーニングが無駄になってしまいます。

前述したように、タバコを吸うと主に肝臓で解毒作業が行われます。
タバコには大量の有害物質が含まれているので、肝臓はフル稼働して解毒作業に当たらなければなりません。

筋トレ直後には私たちが一番望んでいることが行われ始めます。
筋肉の修復作業です。
ところが、筋トレ直後に喫煙すると、筋肉の修復作業が阻害されてしまうのです。

筋トレ直後の喫煙は超回復を阻害する

筋トレ直後にはプロテイン等のサプリメントを摂取するのが常識です。
これは、筋トレ直後にタンパク質の吸収力が最大になり、筋肉を成長させるために最適なタイミングだからです。

摂取したタンパク質は、肝臓で分解されて多種多様なアミノ酸が生成されます。
筋肉の成長に欠かせないことなので、肝臓にはできるだけその作業に集中してもらいたいものです。
通常はそれが肝臓にとって最優先のタスクとなります。

しかし、筋トレ直後にタバコを吸ってしまうと、体はまず有害物質を解毒することが最優先のタスクだと考えます。
つまり、筋肉の修復作業は後回しになってしまうのです。

タンパク質を吸収する力は、筋トレ直後から数時間が最大になるので、この間に良質なタンパク質を多く摂取するのが、効率的に筋肉を大きくするカギです。

ところが、筋トレ直後にタバコを吸ってしまうと、この時間に十分なタンパク質が筋肉に行き渡らなくなるので、超回復を阻害してしまうことになります。
筋トレ直後は喫煙しないように注意しましょう。

喫煙者は特にサプリメントを摂取して調整しよう

先ほど説明したように、筋トレにはビタミンCを破壊したり、肝臓の機能が低下してしまったりするなどの悪影響があります。
しかし、こういった問題はサプリメントを有効活用すると和らげることができます。

ビタミンCは野菜や果物に多く含まれているので、通常の食生活に少し工夫を加えるだけで、十分に不足分を補うことができます。
しかし、忙しい人は食事を工夫するのが難しいこともあるでしょう。

そんな場合はサプリメントを有効活用しましょう!
サプリメントは副作用の心配なく必要な栄養素を補えるので、積極的に使用することで筋肉の成長を促進することができます。

特に、タンパク質は食事だけでは十分な量を摂取するのが困難なので、プロテインを定期的に飲むようにしましょう。
ただし、一度に体内に吸収できるタンパク質の量には限界があるので、大量に摂取しても排出されてしまうばかりか、肝臓や腎臓に余計な負荷が掛かってしまいます。

プロテインは一度に大量に飲むのではなく、複数回に分けて適量を摂取するのがオススメです。
サプリメントを効果的に摂取することで、喫煙で受けた内臓のダメージを十分に補うことができます。

まとめ:喫煙は筋トレに大きく影響するわけではないが、注意点を押さえておこう

愛煙家が気になる筋トレとタバコの関係と、タバコとの付き合い方について詳しく解説してきました。いかがでしたか?

タバコは様々な悪影響を体に与えてしまいますが、筋トレに関しては致命的な影響はありません。
しかし、愛煙家が筋トレを効果的に行うためには、次のような注意点を理解しておく必要があります。

今回のまとめ

  1. 喫煙でビタミンCの欠乏や肺活量の低下が起こる
  2. タバコの有害物質は肝臓の機能を低下させてしまう
  3. 喫煙は筋トレに致命的な悪影響は与えない
  4. 無理に喫煙するストレスの方が筋肉に悪影響を与えやすい
  5. ただし筋トレ直後の喫煙は絶対に止めよう
  6. サプリメントを有効活用して不足した栄養素を補おう

筋トレのために無理に禁煙する必要はありませんが、やはりタバコは健康に悪影響を与えてしまいます。
喫煙数を少しくらいは減らす努力をしていき、最終的に禁煙することを目指した方が、後々の健康状態は良くなるでしょう。

以上の点に気を付けることで、愛煙家の方も筋トレを成功させることができます!

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